キャスト

伊藤健太郎

1997年6月30日生まれ、東京都出身。モデルを経て、ドラマ「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(CX)で俳優デビュー。その後『デメキン』(17/山口義高監督)で映画初主演を飾り、以降『覚悟はいいかそこの女子。』(18/井口昇監督)、『ういらぶ。』(18/佐藤祐市監督)、『犬猿』(18/吉田恵輔監督)、『ルームロンダリング』(18/片桐健滋監督)『コーヒーが冷めないうちに』(18/塚原あゆ子監督)、『惡の華』(19/井口昇監督)など多数の話題作に出演。2019年第42回日本アカデミー賞新人俳優賞・話題賞 俳優部門を受賞。20 年は、連続テレビ小説「スカーレット」(NHK)、舞台「巌流島」への出演、映画では『のぼる小寺さん』、『今日から俺は!!劇場版』、『弱虫ペダル』、『とんかつDJ アゲ太郎』、『宇宙でいちばんあかるい屋根』などの公開も控える。

伊藤雷役:就活に失敗し続け、彼女にもフラれ、文武両道な弟に劣等感を持つ自宅暮らしのフリーター。現実世界に嫌気がさし ていたそのとき、突然源氏物語の世界にトリップする

コメント

この映画は取柄もない、自分に自信がない現代の男の子がそれまで行ったことのない世界で成長していく物語です。タイムスリップするお話は初めてではないのですが、映画で時代劇は初めてになります。人が成長する部分にフォーカスした話が個人的に好きで、変わっていく様を演じるのもすごく好き。だから今回このお話をいただいたときはとても嬉しかったですし、監督も黒木瞳さんということでどんな面白い作品になるのだろうとワクワクしながら、自分なりに成長感をどう出そうかと考えながら撮影に臨みました。このような情報解禁の発表タイミングが自身の誕生日と重なるのが初めてなので嬉しいです。ぜひ劇場でご覧ください。

三吉彩花

1996 年6 月18 日生まれ、埼玉県出身。2010 年、ファッション誌『Seventeen』でミスセブンティーン2010 に選ばれ、7 年 間の専属モデルを経て2017 年に同誌卒業。現在は雑誌「25ans Wedding」のカバーガールを務めている。女優としては、 映画『グッモーエビアン!』(12)『旅立ちの島唄~十五の春~』(13)に出演し、第35 回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。 近年の主な出演作にドラマ『まかない荘2』(17) 『警視庁 捜査一課長』(20)。映画では『ダンスウィズミー』(19)、『犬鳴村』 (20)、『Daughters』(20)など、主演作が次々と公開。

弘徽殿女御役:桐壺帝の正室。奔放な物言いで恐れられても「カワイイ女にはバカでもなれる。怖い女になるには能力がいる」 と言ってはばからない。息子を帝にすべく雷を陰陽師として重用する

コメント

弘徽殿女御役を演じさせていただきました三吉彩花です。本作に出演が決まった時は嬉しかったです。それと同時に緊張感も ありましたが、黒木監督にぶつかっていきたい気持ちが強かったです。
この作品はインプットとアウトプットを物凄いスピード感で行い、今まで自分自身でも知らなかったスイッチを押していただきま した。何より監督を信じて毎日撮影現場に行けたことが嬉しかったです。女性が強く自分の信念を持って生きる、優しさの中にも逞しさがある作品だと思います。是非楽しみにしていただけたら嬉しいです。

スタッフ

監督:黒木瞳

福岡県出身。1981年宝塚歌劇団に入団、入団2年目で月組娘役トップとなる。85年退団以降も、数多くの映画、ドラマ、CM、舞台に出演し、『嫌な女』(16)で監督デビュー。『化身』(86) では第10回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。『失楽園』(97)では第21回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞、第10回日刊スポーツ映画大賞主演女優賞、第22回報知映画賞最優秀主演女優賞と数々の賞を受賞。その他の代表作は『仄暗い水の底から』(02)、『阿修羅のごとく』(03)、『東京タワー』(05)、『ウタヒメ~彼女たちのスモーク・オン・ザ・ウォーター~』(12)、『箱入り息子の恋』(13)、『嘘を愛する女』(18)、『弥生、三月~君を愛した30 年~』(20)など。また、エッセイや絵本の翻訳など、執筆活動も行い、著書『母の言い訳』では日本文芸大賞エッセイ賞を受賞。

コメント

自分の居場所を見つけられず、人と比べられて自信をなくす人は多いかと思います。この物語は、そんなネガティブ男子が、源氏物語の中でキラキラと生きている人たちと出会って、自分の存在価値を見つめ直していくという“希望のお話”です。
ネガティブな大学生を演じるのは、伊藤健太郎さんです。撮影は、ほぼ順番通りに行いました。すると、健太郎さんの顔が日に日に変わっていくのです。ダメンズだった(もちろんお芝居ですが)彼が、ラストシーンでは見事なまでの清々しい顔へと変化していきました。彼の演技の賜物ですが、さらに彼を突き動かしたのは、『十二単衣を着た悪魔』が持つ小説の魅力だと、私は再確認した次第です。
源氏物語にはそう詳しくない私でもこの小説に魅了されたのは、内館さんが学生の頃から気になっていたという弘徽殿女御を、 別の視点から描いているところです。実に潔いトップレディの生き様、時代を冷静に見つめることのできる才能、ジタバタしない 生き方は品性のある女性であり、そして母親として息子への無償の愛が見え隠れするところに、女としての哀愁が漂います。
この難しい弘徽殿女御を演じてくださったのは、三吉彩花さんです。十二単衣が似合う女優はこの方の右に出る人はいないでしょう。そして、この美しい彼女からは想像できないような、センセーショナルなセリフの数々。“悪魔”とは、人の英知を超え凡人には太刀打ちできない心の強さを持った人なのだと、彼女の演技を見ていて感じたものです。
そして、伊藤沙莉さん、笹野高史さん、山村紅葉さん、伊勢谷友介さんほか、この作品の中で、素敵に自在に演じてくださった出演者の方々、さらに未熟な私を支えてくださったスタッフの方々に心から感謝しております。
皆様の心に届けられる作品になったかどうか、ぜひ、劇場でお確かめいただければ幸いに存じます。

原作:内館牧子

1948年9月10日生まれ、秋田県出身。武蔵野美術大学卒業後、三菱重工業に入社。13 年半のOL 生活を経て、1988年に脚本家デビュー。主な作品に、ドラマ『都合のいい女』(CX)、『ひらり』、『私の青空』(NHK 朝の連続テレビ小説)、『毛利元就』(NHK大河ドラマ)、『週末婚』(TBS)などがある。

コメント

幻冬舎から「十二単衣を着た悪魔」が出て、すぐのことです。黒木瞳さんが、監督としてぜひ撮りたいとおっしゃったのです。本当にすぐのことでした。原作の「源氏物語」ではヒステリックで悪役の弘徽殿女御に、いち早く魅力を感じて下さった。黒木監督しかないと思いました。
劣等感のかたまりのような伊藤雷を伊藤健太郎さんが、弘徽殿女御を三吉彩花さんが演じ、一癖も二癖もある脇を、一癖も 二癖もある実力派が固めて下さる本作です。
千年後の今、自信を持って弘徽殿女御に捧げます。